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平成2861日付けにて、筒井ひろ子先生の後任として病原微生物学講座の主任教授を拝命致しました石戸聡でございます。

私は昭和63年に関西医科大学を卒業し、同年神戸大学医学部第1内科に入局し致しました。その後、神戸大学医学部微生物学教室 助教授、ハーバード大学医学部 研究員、理化学研究所 チームリーダー、昭和薬科大学微生物学研究室 教授を務めて参りました。理化学研究所に赴任以来、12年間、関東にて単身赴任を致しておりました。やっと、私のホームグランドである関西に戻る事が出来、こころ静まる毎日に感謝致しております。

私は、内科医師としての研修後、慢性感染による疾患としての拡張型心筋症、肝硬変、肝細胞癌に関する研究を通じて、病原体の巧みさに興味を持つようになりました。さらに、米国では、病原体による免疫回避の研究に携わって参りました。このように、病原体がいかに我々と密着し共存しているのかを目のあたりにして参りました。大変興味深い事は、共存メカニズムのすべてを、分子レベルで説明する事が出来るという点であります。この数年間、私が神戸大学にて研究していた時には考えられないレベル、スピードにて解明を進める事が出来ました。このような経験をさせて頂けたのは、研究環境の整った理化学研究所にて研究活動をする機会を頂く事ができたからであります。思えば、2004年からの理化学研究所での研究の進展は素晴らしいものでありました。安定した研究予算に支えられ、遺伝学、タンパク質解析の専門家との共同研究によって支えて頂きました。さらに、他の研究チームとの間での共同研究によっても支えて頂きました。外部評価は厳しいものでありましたが、研究センターには活気があり楽しく議論、研究に没頭させて頂いた日々でありました。このような経験を、是非、医学研究者の育成に生かせるよう全力で、教育研究に打ち込ませて頂ければと思います。

近年、基礎研究の分野において医師の参加が少なくなっています。様々な要因がありますが、我々基礎医学者にも大きな責任があると自覚致しております。医師を育成する上で、医師としての視野を持つ基礎医学者は重要であります。特に医師の子弟が多く学ぶ兵庫医科大学においては、基礎医学の伝授において、臨床医学の視点からの教育が極めて重要であり、さらに、学びの環境づくりにおいても、そのような人材が必須であると考えております。従いまして、是非、兵庫医科大学にて、歴史に残る一流の研究を行う最大限の努力をし、医学生、医師に魅力のある研究者像をお示ししたいと思います。幸い、我々の研究は独創性が高いものであると自負しています。是非、生命医学の分野にて新たなパラダイムの提唱が出来るよう頑張る所存であります。是非とも、ご支援頂けますれば幸甚でございます。